生理のトラブルはたくさんありますが、たくさんの方が抱えている悩みの一つが”生理痛”かもしれません。
わたしの生理痛デビューは大学3年生の秋。友達と学園祭の芸能人のトークショーのチケットの抽選に行く約束をしていたのですが、初めて経験するあまりの痛さがヒドく、約束をドタキャンしてしまいました。
出産後の生理痛はかなり軽減したとは言えゼロではありません。2日目あたりに「ダル重い〜」と感じることが多いです。
そんな時にわたしを助けてくれているのがヨガの練習。ヨガが生理のトラブルに効果が期待できるということは耳にしたことがあるという方も多いかもしれませんが、今回は、生理中…特に生理痛がある時にヨガをすることで痛みを緩和することができるのかどうか、また生理中にヨガを練習するにあたっての注意点についてお話したいと思います。
わたしは医師や医療関係者ではありません。以下の情報は、医学的なアドバイスや個人的なアドバイスとして解釈されるべきものではありませんのでご留意下さい。これらの情報は、わたしがヨガインストラクターとして長年にわたって自分の健康状態に合わせて学んできたもので知識です。気になる症状がある場合は、必ず医師に相談し自分に合っているかどうかを確認して下さい。
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生理痛の原因って何?

生理痛も千差万別
わたしは女子大で、新卒で働いていた会社もマネジメントを含め7〜8割が女性社員の会社だったため、生理痛の話をすることは「週末何して過ごしたの?」という会話と同じくらい一般的な話題でした。
生理のはなしをすることがあまりにも自然なことだったため、わたし意外にもたくさんの人が生理痛があるということを知っていましたし、むしろ生理痛がない人なんていないと思っていました。
生理痛について色々な人とはなしをしていく中で、生理痛といっても、痛みの程度、症状、痛む場所など、同じ女性であっても悩みは異なるということが分かりました。
生理痛と上手に付き合っていくためには、それぞれの原因を正しく理解し、自分に合った対処方法を知っておくことがとても重要になってきます。
考えられる生理痛の原因
プロスタグランジンの過剰分泌
生理直前から生理期間前半には、”プロスタグランジン”という物質が急増。
プロスタグランジンは子宮の収縮を促して生理の経血を体の外に排出する役割を果たす物質。そして、この量が多すぎると収縮が強くなり、わたしたちの多くが経験するキリキリとした痛みが発生するという仕組み。
このプロスタグランジンは、血管を収縮させる作用もあると言われています。ですので、腰痛やだるさ、冷えがひどくなることも。(余談ですが、お産の時の陣痛もこのプロスタグランジンが働いています)
生理痛のある女性では、子宮内膜や経血に含まれるプロスタグランジンの量が生理痛のない女性より多いケースがあるそうです。
子宮口が狭い
若い女性や出産経験のない女性に多くみられるのが、子宮口が狭くて硬いために、子宮外に
血液をスムーズに押し出すことできずに、より子宮を収縮させて、痛みが起こるというケース。
わたしもそうでしたが、出産後に生理痛がかなり軽減したという人はこのケースが当てはまるかもしれません。
ストレス
慢性的なストレスを抱えている人は、ホルモンや自律神経のバランスが崩れ、血行が悪くなります。
また、長時間同じ姿勢が続くお仕事をしている人や、運動不足の人などは、体が冷えて血流が低下。
すると、プロスタグランジンが骨盤内に滞りやすくなる言われていて、生理時の痛みが強まります。
ヨガで生理痛は緩和できるの?

上記であげた通り、生理痛は、子宮収縮を強める物質の分泌、体の形、またストレスからくるホルモンバランスの乱れや冷えなどが原因として考えられます。
では気になるのが「ヨガで生理痛は緩和できる?」ということ。
答えは「ノー」でもあり「イエス」でもあるとわたしは考えています。
なぜなら、症状も原因も人それぞれ異なるから。
例えば、プロスタグランジンの過剰分泌や子宮口が狭いのはヨガではどうにかできる問題ではありません。
ヨガが生理痛に対してアプローチすることができるのは、全身の血流を改善する、自律神経の働きを整える、ストレス解消することだとわたしは思っています。
ヨガで生理痛がひどくなった?生理期間のヨガに気をつけたいこと

下腹部に刺激を与えるのはNG
「ヨガをして生理痛がひどくなった」という方もいます。
原因として考えられるのが、ヨガをしながら深い呼吸をしよと、下腹部に力を入れすぎてしまうこと。
お腹周り、特に下腹部は生理中はデリケードです。生理痛がひどくなることにつながることもあるので注意して下さい。
痛みがひどい時はお休みして
生理痛の痛みがあまりに強い時や経血量の多い時は、無理してヨガをしないで下さい。
ヨガは我慢する練習ではなく、自分を自由にする練習。
体の声に耳を傾けて自分に必要な練習をするようにしましょう。例えば、ヨガニードラなどは体がしんどくても、練習できるヨガ。ストレス解消にも効果が期待できるので、アサナ(ヨガのポーズ)の練習ではなく、リラクゼーションの練習をすることを選ぶのもおすすめです。
ウェアは楽なものを選ぶ
生理中は締め付けが強いウェアよりも、ゆったりとしたウェアを選ぶのがおすすめ。お肌も敏感になりやすい時期なので、体に優しい素材のものを選ぶとより◎。
▼生理中も使える楽なヨガウェアなら
プロップスを使うのもおすすめ
プロップスとは、ヨガの練習を補助する道具のこと。ヨガスタジオなどで練習をしたことがある方は、ヨガブロックやヨガベルトなどを見たことがあるかもしれません。
生理中のヨガの練習におすすめなのが、ボルスター。

マンドゥカ ヨガクッション ボルスター
ボルスターで補助することで、ストレッチが深めたり、支えがあることで体がよりリラックスした状態になり、ストレス解消効果なども期待できます。
生理中は体がデリケートなので、禁忌のポーズも多い時期。例えば体をねじったポーズはお腹周りの痛みを増長する恐れもありますが、ボルスターを使うことで、お腹に対する圧迫を軽減して、生理中に起こりやすい腰痛や腰のダル重さにアプローチすることもできます。
支えがあれば、ポーズを長めに保つこともできるので筋肉だけでなく内臓や心にも働きかける効果も期待できます。
クッションなどを何個か使用して活用するのも◎。ただし、写真のように縦長の状態であること、そしてフワっと沈むのではなく適度な硬さがあることがボルスターがヨガのポーズの支えとなる最大の特徴でもあるので、代用する場合は形状や硬さにはこだわるのがおすすめです。
辛い生理痛は我慢しないで

生理痛の症状や痛さの度合いなどは個人差があります。
日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合や鎮痛薬を服用しても改善しない場合などは、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症といった病気が潜んでいる可能性もあります。
「生理痛はみんなあって当たり前」と思う前に、気になる症状は専門の方に相談することが一番です。
またライフステージによっても、生理は変化することを覚えておくのも大切。思春期から始まった生理も年齢とその時自分がおかれている環境(仕事のストレス、子育て、介護、更年期など)において変化します。
毎回の生理で、個々の体や心の状態に合わせて、ヨガの練習を取り入れたり、お休みしたり、漢方やハーブティーを取り入れてみたり、また必要であれば鎮痛剤を飲むのもありだと思います。
上手に生理と付き合っていける人が増えるといいなと思っています。
▼わたしの主催している、誰でも参加できるウェルネスコミュニティーBetter Mind Labでは8月より週1回インスタグラムのライブ配信をします。生理中の時にできる簡単なヨガも一緒に練習していきますので、興味のある方はご参加下さい!