「ヨガをしているとイライラしなくなります!」といった類の発言をよく見かけます。子育てに限らずイライラすることってあると思いますが、果たしてヨガは本当にイライラ軽減に効果的なのか?と改めて考えてみました。
ヨガの真髄
ヨガをしてもイライラはある
私はヨガをしていれば、何でも解決すると思っていました。
「ヨガをしていればイライラしなくなる。」
「ヨガをしていれば何となくの不調がなくなる。」
「ヨガをしていれば不安や心配事がなくなる。」
「ヨガをしていればいつでもポジティブでいられる。」
もちろん、これもあながち間違いとは言えないと思います。真剣に、毎日”ヨガの修行僧”に近い生活をしていれば、極端な言い方をすれば、自分の身の回りのことに無関心になります。自分の思い通りにならないことだらけの世の中に関心がなくなれば、イライラもしなくなるし、不調も、不安からは開放されるんだと思います。
私も過去四年は本当にヨガにのめり込み、家族との会話は、ヨガではじまりヨガで終わるといったものが中心でした。(付き合ってくれる夫や娘は本当に偉いです。)多分、本当に引かれるレベルのヨガ漬けの生活をしていたこともあるので(笑)ここでは割愛しますが、それを一歩引いて見てみると、すごく「独特」「脱俗」「特別」といったイメージなんですよね。そして、それがみんなにできること、むしろそれをみんながやりたいことだとは私は思いません。私も、「これいいよ。」と言われても、「全然よくないじゃん。」って思うこともありますし人には好みがあるので、世間が言うほどヨガは万人に効くものではないと思います。
ヨガがイライラする自分に与えてくれるもの
良いか悪いかは別として、パンデミックの影響で、より多くの人が体だけではなく心の健康にも注目するようになり、ヨガはこれまで以上に注目されるようになったと思います。
一方で、ヨガをしていても、思い通りの結果が得られないということは決して否定できないと思います。そう、ヨガをしていても、イライラはするんです。
私も、相変わらず一般レベルからはだいぶ逸脱したヨガライフを送っていますが、イライラすることもあれば、すごく不安で不安で泣いてしまう日もあります。(基本的に臆病者なので。)
けれど一つだけ強く思うことは、「イライラすることもある」「不安で不安で泣いてしまってもいい」という許しを自分に出すことができるようになったことこそが、ヨガの真髄なのかなと思っています。
感情はエネルギーになる
16歳の時に初めてヨガマットの上にたった日以来ヨガに恋をした私ですが、ヨガにのめりこみ、「私はヨギー」と発信すればするほど、「ヨガっぽくなくちゃいけない。」という自分を呪縛にかけていたように思います。
けど、それってヨガマットの上でよく言われる「ありのままの自分を受け入れよう!」からはかけ離れているんですよね。
ヨガマットの上に立つ人以前に、喜び、怒り、むかむか、ビビリ、悲しみなど、豊かな感情を持つ一人の人間です。
豊かな感情は自分を突き動かすエネルギーで、自分を構成する一部。だから「脱イライラ」と呪いをかけるのではなく、イライラしている自分も含めて、自分を愛してあげられたらいいですよね。
そしてヨガがそれに有効なんだと私は思っています。