【映画部】おすすめnetflixオリジナル映画「ザ・プロム」をレビュー

年始は「お家でゆっくり…」そんな方におすすめしたいのnetflixオリジナル映画「ザ・プロム」

私は母が音楽家なので幼い頃からミュージカル鑑賞はもう暮らしの一部のようなもの。

アメリカに住んでいた頃は留学生だったのでバイトもできずお金もなければ、21歳以下だったのでYOASOBIもせず、いつもミュージカル映画を寮のミュージカルマニアと観てばかりいました。ボストンに住んでいたので、たまにチャイナタウンから出る激安のバスに乗ってブロードウェイまで行けたのはアメリカ時代の一番楽しかったことの一つ。

この「ザ・プロム」は、そんなミュージカルマニアの友人におすすめされて観た作品。数年ぶりに連絡をよこした彼女のメッセージには「元気?」の一言もなく「ザ・プロムいいよ〜」の一文だけ。これが想像以上に良かったのです。

「ザ・プロム」のあらすじ

舞台は保守的なクリスチャンが多いインディアナ。(映画の中で、「インディアナはアメリカではなくインディアナです。」と言ってるくらい保守的)

「男女のペアしか入場できない」というルールが設けられたプロムへ、レズビアンの女子高生が恋人に行けるようにと、ブロードウェイの落ち目のスターたちが町にやってくる物語。

「ザ・プロム」のおすすめポイント

キャストが豪華すぎる

この作品がミュージカル映画という知識しかないまま見たらビックリ。メリル・ストリープに、ニコール・キッドマンジェームス・ゴーデンが出てるじゃん!(ちなみに監督はテレビシリーズ「glee グリー」のライアン・マーフィが務めています。)

また、その他の主人公の女の子を演じたミュージカル界の新星ジョー・エレン・ペルマンや相手役のアリアナ・デボースの演技力や歌唱力の凄さに圧巻されます。

ストーリーが良い

ミュージカル映画なので基本的に非現実的な世界を描いているように錯覚もするのですが、保守的なインディアナ州の人たちとリベラルなニューヨークの人たちの対比がとても現代を象徴しているなと感じます。

世の中はだいぶオープンになっているけれど、それでもまだまだ「こうでなくてはいけない」、「人と違うのはおかしい」なんて考えている人がマジョリティー

もちろん意見を言うことや批評することはよくても、やっぱりそれはお互いを認め合って成り立つもの。一人として同じ人はいない。

映画の中で、メリル・ストリープが「それは批評ではなく、パーソナルアタック(攻撃)だ」というセリフがあり、とても心に突き刺さりました。

一人ひとりのキャラクターの個性や葛藤に共感できる

主人公の女の子はレズビアンなのでLGBTの人たちの個性が葛藤が特に光っている映画と思いきやそれだけではないのがこの映画の魅力。

それ以外にもかつてはブロードウェイの華として活躍していて落ちぶれたスターや、万年脇役スター、子どもを守ろうと人生と情熱を注ぐ母親までたくさんの人の人生観に何らかの光を与えてくれるキャラクター。そして何度も言いますが、演技力がやばい。

音楽が素敵(ネタバレあり)

音楽がどれも素敵なのは、ミュージカル映画なら当たり前と言えばそうなんですが、ザ・プロムの音楽はどれも歌詞がとても素敵です。中でも私が好きだったのが『Love thy Neighbor

レズビアンの主人公のことを意地悪をする学生たちに、リベラルなニューヨーカーが”良いこと”とはどうなことか、クリスチャンの彼らに新約聖書に出てくる「隣人を愛すること(Love thy Neighbor)」がどうゆうことかを教えてくれる曲です。

ネタバレになりますが、この作品では意地悪をしていた学生たちは自分の過ちを認めて謝ることにします。大抵、映画って悪さをした人たちが最後に悔しそうな顔をしているシーンを見ることが多いのですが、この作品は最後は本当にみんなが納得してハッピーになることができる気持ちいい作品なのもおすすめのポイント。

違いを認める世の中へ

今、アメリカの18歳以下のマジョリティーが「自分はSBNR(Spiritual But Not Religious)だ」と言っているそうです。宗教に属する人もいれば、属さない人も様々。最大の特徴は「心の豊かさ」を求めていること。

ザ・プロムは、クリスチャンの多いエリアのインディアナ州が舞台ですが、物語を通してSBNR感が出ているなというのをすごく感じました。

コロナ禍で、たくさんの人が物質的・資本的な世の中から「本当の幸せって?」、「豊かな暮らしって?」と考えた2020年。

ザ・プロムはたくさんの人に心の豊かさってなんなのかを教えてくれる作品です。

隣の人と同じ意見、価値観、趣向を持つ必要はありません。けれど、隣の人との違いを受け止め、認めることで、私たちは”今もっと良くなり”、”世の中はもっと良くなる”のではないかなと思います。

一人でも多くの人が、サステイナブルな暮らしを送れるようになりますように。

ABOUTこの記事をかいた人

シンガポール在住8年のライター/Webクリエイター/ヨガインストラクター(全米ヨガアライアンスRYT200保持)。4歳の娘 Emmaと夫と3人暮らし。Webを中心に、ファッション、ビューティー、ライフスタイル、旅行など幅広いジャンルに関する情報を発信。現在はWEBクリエイターとしてWEBサイトを運営、取材、執筆活動を行う傍ら、RYT200を活かしシンガポールを中心にヨガインストラクターとしても活動中。