イタリア旅行では「ピサの斜塔」で有名なピサにも1泊2日で訪れました。古き良きが残った小さな街での2日間の滞在がちょうど良く感じられたのは「Relais I Miracoli Residenza D’Epoca (ルレ I ミラコリ レジデンツァ デポカ)」を宿泊ホテルとして選んだから。
ピサとは

ピサってイタリアのどこにあるの?
イタリアの北部に位置するピサ。「ピサの斜塔」で有名な場所。小さな街ですが、「ガリレオ・ガリレイ国際空港」という国際線が発着する国際空港もあり、空港の名前からも分かるように、イタリアの物理学者、天文学者、哲学者のガリレオ・ガリレイが生まれた街でもあります。
私達は、「シンガポール→ドーハ→ピサ」というフライトでイタリアに来たためピサで1泊することになりました。日本から訪れる場合はピサの空港に降り立つ意外にも、フィレンツェ泊でピサを日帰りもしくは1泊で訪れる方も多いようです。
ピサでできることって?
小さな街のため、観光は2日間あれば充分楽しめます。逆にそれ以上いたら何をすればいいのか…(もちろんこれは3歳の子どもを連れた人の意見ということを覚えておいて下さい。)
ピサの斜塔の立つ「ドゥオーモ広場」

ピサと言えば「ピサの斜塔」。この塔の立つ「ピサのドゥオーモ広場」は、1987年世界遺産に登録されています。けれど、ピサの斜塔自体は世界遺産登録よりもはるか昔から、その傾きとガリレオ・ガリレイの残した「落下の法則」のエピソードによって、世界中に知られてたそう。このエピソードは今から400年前のものだそうで、真偽は確かではないそうですが…

ピサの斜塔ばかりが注目を浴びてしまいますが、このピサの斜塔の立つ「ドゥオーモ広場」には大聖堂ドゥオーモ、洗礼堂、そして墓地の4つの美しい建物が見事に調和して建ってられた別名「奇跡の広場」とも呼ばれている場所です。
世界遺産と言えば、そこに入るだけで入場料がかかるということが一般的に多いのですが、ドゥオーモ広場は広場に入ること自体は無料。建築物への入場券のみが必要ということは私達のような子連れ観光客には嬉しい限り。
建物の開場は10時からですが、広場を朝散歩している方も多くいます。私達が訪れた夏の北イタリアは朝晩はセーターがいるほどの気温が下がりますが、それでも朝の散歩は空気が澄んでいて気持ちが良く私にとってはピサでの一番の思い出です。
新鮮な食材で作られたイタリアンが安い

ピサに限らずイタリアと言えば「食の宝庫」。新鮮な食材を使って作られた本場のイタリアンはどれも驚くほど安くそして美味しい。(ただし塩味が強いので、ガス入り/ガス抜きミネラルウォーターは大きいボトルで追加が必須)
「ヨーロッパだから、ユーロだから、観光地だから、高いんだろうな」なんて固定概念を根本的に覆らせられたピサでの食べ歩き。2日間で食事に使ったのは、3人で5−6千円というから驚きです。

【ピサでおすすめの食べ歩き】
- パニーニのおすすめ「L’Ostellino」:観光客はもちろん地元の人でも大賑わいのお店。おすすめはベジタリアンパニーニ
- イタリアンジェラートおすすめ「La Bottega del Gelato」:午前中にたまたま喉が乾いたので水だけを頼むという形で入ったジェラート屋。家族経営だそうで、LEONに出てきそうなちょいワル親父風のお父さんと息子が中で手作りジェラートを作っていました。「美味しそうだね。Emmaが起きたら来よう」と言って来た、18時には長蛇の列!ジェラートを買うまでに、15分ほどかかりました。このお店も観光客や地元の人に人気だそう。犬の散歩のついでに来たというこれまたちょい悪親父風のフレンドリーな地元の方が教えてくれました。
- カフェのおすすめ:「Pasticceria Salza」:ジェラート屋のすぐ近くにあるケーキ屋さん。ショーウィンドウに並ぶヨーロッパらしい飾らない、だけど見た目が華やかなケーキの数々に一目惚れして入ったカフェ。100年以上続くという老舗だそうで、ケーキの他にもパニーニやサンドイッチなどの軽食、コーヒーが楽しめます。
街歩きは馬車がおすすめ

実は観光ブックなど何も事前学習なしにピサを訪れた私達。ドゥオーモ広場観光が終わった私達は何をすればいいのか分からず、とりあえず観光客向けの馬車に乗って街を案内してもらうことにしました。
娘がいなければ絶対に選ぶことのなかった馬車観光ですが、これが意外や意外にもとても楽しかったんです。
- 騎士の人がイタリア語しか喋れない。それがまた何だか面白い。(感の良い夫のお陰で何となく理解できたからかもしれませんが。)
- ガリレオ・ガリレイの生家が見れた。(実は家を見るまでガリレオがピサ出身ということを知りませんでした。お恥ずかしい!)
- 馬の都合で渋滞に。でも誰も気にしない。(いきなり騎士の方が道のど真ん中で止まったかと思うと馬がそれは立派な糞を…)馬車はもちろん、車の通る道路を通るわけで、わずかちょっとの間で大渋滞に。でも誰もイライラしたり、文句を言うことなく「自然なことだから」と受け入れているのが何だかとてもいいなと思いました。
中世の頃から変わらない石畳の道を、数百年の時を超えて現代に生きる私達が昔の人たちがしていたのと同じように馬車で通ることに、私は感動すら覚えてしまいました。
ピサでおすすめのホテル

「Relais I Miracoli Residenza D’Epoca (ルレ I ミラコリ レジデンツァ デポカ)」
今回私達が宿泊したのが「Relais I Miracoli Residenza D’Epoca (ルレ I ミラコリ レジデンツァ デポカ)」。土地勘もない、得に知ら調べもしていないで、わずか5分という短時間でこのホテルに決め、「Booking.com」で予約をした理由はその立地。ピサの斜塔から50mという好立地からです。
ルレ I ミラコリがおすすめの理由
立地が抜群に良い

1泊2日しかいないということ、また子連れ旅行でさらに時差やロングフライトからくる旅の疲れを考慮して、効率良く動ける宿泊先というのが私たちがホテルを選ぶ上での前提条件でした。
ピサの斜塔から50m。目と鼻の先とはまさにこのことです。
ホテルから一歩出ればすぐに広場があるので、朝のお散歩に積極的にお出かけできたのは好立地のおかげ。
私達は予算の関係上、ホテルの中でも最安値のお部屋を選びましたが、部屋によっては斜塔や、広場が見える素敵なお部屋もあるようです。
スタッフはみんなフレンドリー
ホスピタリティー精神抜群のホテルのスタッフの方々は皆さん(私達が出会ったのはお二人だけでしたが)とてもフレンドリーでした。得にマネージャーの女性の方は、とてもハキハキしていて感じの良い方。
「新婚旅行で日本に行くの!」と嬉しそうに話していたのが印象的でした。
イタリアの人は別に声がやたらと大きく「え!怒ってる?」とこちらが萎縮してしまいそうになることも多々ありますが、ホテルの皆さんはとても親切です。
朝食が美味しい

ホテルに併設されているカフェで朝食がついています。カフェのペイストリーメニュー(サンドイッチやドーナッツ、クロワッサンなど)が選びたい放題、食べたい放題。
どれも美味しくて食べすぎてしまうほどですよ。
部屋がかわいい

私達の宿泊したお部屋はグリーンの壁紙が爽やかなお部屋。お世辞にも広いとは言えないながらも、3人でちょうど泊まるのであればちょうど良いサイズ。
お部屋には小さなバルコニーも付いていて、夫は私と娘が寝てからバルコニーで仕事をしていました。
がっかりしたないために!先に覚えておきたいこと

チェックイン時間は14時・20時以降はスタッフはいない
私達はピサの空港に朝の7時半に到着しました。大きなホテルであれば午前中に到着しても、ホテルスタッフが24時間常駐していてお部屋には入れずともスムーズに荷物を預かってくれます。
事前に到着時間を伝えていて、できればアーリーチェックインをしたいという旨もスタッフの方には伝えていましたが、空港からホテルに到着した時にはホテルに入ることもできず途方にくれました。
「シャワーを浴びたい…」
入れずにウロウロしていると中から宿泊客の方が出てきて、「受付にスタッフが来るのは多分お昼過ぎだから、このドアに書いてある電話番号に電話してみると良い」と教えてもらい、電話。
「併設しているカフェのスタッフに言えば、ホテルの受付に荷物を預かってくれるので、チェックインができる14時まで観光してきて〜」とのこと。
20時以降もホテルの方は早々と帰宅してしまうため、夜何かを緊急で頼みたい時などは困ることもあるかもしれません。
大きなホテルとは違うので、そこはきちんと理解しておいた方ががっかりしないと思います。
エレベーターはなし
子連れ旅行でも荷物はわりかし少なめ。それでも階段なしのホテルは少し大変でした。(夫が)10キロはあるスーツケースを3階まで運び、7キロのバギーを3階まで運び、14キロの娘はこんな時に限って歩きたがらず抱っこして運び…3往復。
もちろんホテルの方が手伝ってくれるとは思いますが、マネージャーの方は女性のため少々気が引ける。女性だけで宿泊する場合は覚えておいて下さいね。
値段は高め
中心地、しかもピサの斜塔の目の前ということで他のホテルに比べたら値段は高めです。値段も安いホテルもピサにはたくさんあり、しかもピサの街自体がそれほど大きな街でないため、正直少し外れても不便ではないかもしれません。

街歩きをしている中で、外れにあるおしゃれなこじんまりしたホテルは数件見つけました。ただし、街灯が少ないので夜道のことを考えると、中心地で人通りが多いホテルの方が安心感はあるのかと思います。イタリアは、スリやひったくりも多いと聞くので…
ルレ I ミラコリは料金は高めですが、「好立地」や「治安」の面から言っても納得の価格設定だと思います。
ピサで「丁寧な旅」が堪能できたのは宿泊ホテルを「Relais I Miracoli Residenza D’Epoca」にしたから

得に私の住んでいるシンガポールは島のほとんどが埋立地という国。私が住んでいるカトンというエリアを含めて、島の中に歴史的な建築物などを保存している地域も少なからずありますが、多くの場所はテレビで特集されるようなモダンな街となっています。
ピサの街は、観光産業で成り立っているということもあるからかもしれませんが、中世の時代にタイムスリップしたように街全体からまさしく「古き良き」を感じられる街。
都会に住む人がもしピサで暮らすで暮らすことになったのであれば、窮屈だったり不便さを感じることもあるのかもしれません。それでも私は、現代らしくないその街の雰囲気や時間の流れ、そこで暮らす人々の丁寧な生活にとても好感を持てました。
そんな街をたった2日間で思う存分楽しめた理由の一つに宿泊先ホテルを「ルレ I ミラコリ」にしたことは間違いなく挙げられます。