「部屋が片付かない。」
「モノが溢れている。」
家が散らかっていると何だか気持ちが落ち着かず、寛げない。そんな風に感じたことはありませんか?
私はあります。
自分が選んで買ったモノに囲まれて生活しているはずなのに、何だか落ち着かない。
そもそも、これって私なんで買ったんだろうなんてものもあったり…
物欲的欲求を満たしてもその一瞬は幸せで、その後幸せが続かない。これは、私がここ数年ずっと抱いてきた気持ち。
モノが溢れているという悩み。

“モノが溢れている”原因は、大きく分けて二つ。
- 自分の持っているモノを把握していない
- モノが手放せない
Contents
自分の持っているモノを把握していない
きちんと整理整頓されていない状態の時。そんな時、何がどこに収納されているか分からないことがあります。あると思ったものが無いものと勘違いしてしまうことも。
「あれ、着ようと思っていたあのTシャツどこにあるんだっけ?まぁいいか!」
数週間後、思いもよらぬ場所から発見したTシャツ。私は、新しいTシャツを着ています。
まさにそのレベルなのが、私。
また、別の日には。
「今日は冷蔵庫の中身が空だったから、食材をたくさん買わないと!」と意気揚々とマーケットへ。
帰宅後料理をしようと冷蔵庫を開けると、袋に入った玉ねぎや生姜が…
”見当たらない=無くなった” わけではなく、ただ散らかしているだけ。カオスなだけなんです。
クローゼットの中を一枚一枚見てみると、似たような洋服がたくさんあったりします。
冷蔵庫の中にはオイスターソースが2本並んでいることもあります。
まさに自分の持っているモノを把握していない証拠。
モノを手放せない
“MOTTAINAI (もったない)”という言葉が10年程前に流行りました。
もったいない(勿体無い)とは、物の本来あるべき姿がなくなるのを惜しみ、嘆く気持ちを表している、日本語の単語である。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
本来の、MOTTAINAIはモノ本来が、その価値を充分に使われていない状態のことを指します。
日本人には、このMOTTAINAI精神というものが原来根付いています。
「これを手放すのはMOTTAINAI」
だからモノが溢れてしまう。
じゃあ、その本来のモノの価値を充分に自分が活かせているかと問うと必ずしもそうではないのかもしれません。
「この洋服はまだ着れそうだから手放すのはMOTTAINAI」
「この本はまた読むかもしれないから手放すのはMOTTAINAI」
そもそも「モノを捨てるなんてMOTTAINAI」
確かにこれだけ環境破壊が進んで、飢えや貧困で苦しんでいる人もたくさんいる中で、モノを捨てるなんてと考えるのはごもっとも。
でも考えてみればモノを整理整頓するのに、捨てるだけが唯一の方法ではありません。譲る、中古品として売る、リサイクルするなど、モノに第二の人生を与えることだって可能です。
それに自分が本当にそのモノの価値を活かして使えていないのであれば、それこそMOTTAINAIのではないでしょうか。
モノで部屋が散らかるということのデメリット

あって困るわけではないけれど、特に利用もしないで置きっ放しの状態が続くことでモノが溢れている。モノが溢れ、部屋が散らかることで私たちの生活には実は色々な支障が生まれています。
リラックスできる場所ではなくなる。
家という定義は人それぞれことなってきますが、リラックスできる場所としている方も多いでしょう。それが、部屋がモノで溢れ片付けられていない状態だと落ち着かない…そうなってくると、もはや我が家というよりかは、ただの寝る場所、生活をする場所、と捉えざる終えないかもしれません…
英語で”Home sweet home” というフレーズがあります。ニュアンスとしては、快適でリラックスできる我が家に戻ってきて、ホッとしている状態を表した表現。
楽しい旅行から帰ってきても、疲れも溜まっている。我が家に帰ってリラックスしたい。
ドアを開けると、散らかった我が家…
ホテルや旅館などきれいな場所で寝泊まりしていたのであれば尚更家が散らかっていると、げんなりしますよね。
エコじゃない
ここで言うエコとはエコロジーとエコノミー
モノがたくさん溢れ散らかっている部屋は、何がどこにあるか把握しきることが困難。部屋を整理しないことによって、「あ、あれがなかったかも。」と余計にモノを買ってしまったという経験がある方もいるかもしれません。
余計な買い物は、環境(エコロジー)にもお財布(エコノミー)にも優しくありません。
また、使い捨てグッズなどの使用もNG。お客さまが来た時に出すようの使い捨てストローや紙皿などなど…使い捨てできるものは便利で、片付けも楽というメリットもありますが、こちらも2つのエコにはマイナスです。
睡眠障害や呼吸器不全など…不健康になってしまう
誰だって健康でいたいもの。それでもお部屋が散らかったいることは精神的にも肉体的にも不健康になるんです。
散らかった部屋ではリラックスできず、不眠などになる人も多いのだとか。私たちには、二つの自律神経が司っています。身体がアクティブな状態の交感神経とリラックスした状態の副交感神経。この交感神経と副交感神経は交互に大体1.5時間から3時間ごとに私たちの身体に働きかけていると言われています。寝入りの際は、リラックスした状態の副交感神経が優位に立っている状態だと、すんなり眠ることができます。しかし、リラックスできる状態の部屋でなければ睡眠にも副交感神経の作用が鈍くなり、睡眠にも障害が出てくるというわけ。
また、ホコリやダニ、カビが発生しやすくなります。ホコリによるハウスダストアレルギーを持っている方も多いとは思いますが、その他にも怖い病気は隠れています。ホコリに生息するカビにより、呼吸器不全に至り最悪の場合は死に至ることも・・・
出典:
「How a MESSY ROOM affects your sleep – Dailymail Online」
「What are the Effects of Dust on the Lungs? – Canadian Centre for Occupational Health and Safety」
KonMari Method

Netflixのオリジナルで公開されている『Tidying up with Marie Kondo』(邦題・『KonMari〜人生がときめく片付けの魔法〜』。
2015年の米TIME誌が発表する「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた近藤麻理恵(コンマリ)さんの番組です。
ベストセラー著書の近藤麻理恵 (コンマリ)さんは、「片付けで世界をときめかせる」ことを目標に拠点をアメリカに移して生活。この番組では、アメリカの一般家庭を訪れてコンマリさんがお片付けのお手伝いをするというストーリーです。
著書を読んだことがあるという方であれば、いかにコンマリさんが素晴らしい人というのかご存知のはず。かなりの遅れを取りながらも、私もKonmari Methodにハマりました。
片付けのポイントは”ときめき”を感じるか否か
Konmari Methodの特徴は、場所別ではなくカテゴリー別にお片づけをしていくこと。カテゴリーは、5つに分けられます。
1. 洋服
2. 本
3.書類
4. 小物類
5. センチメンタルなアイテム
片づけを進めて行く中で、コンマリさんが大切にしているポイントは、「ときめく or ときめかない」かと言うこと。英語で、このときめきはspark joy(スパーク ジョイ)と訳すそうです。
しかし、問題となるのはときめく感覚が分からないという人もいるということ。
うちの主人は「何も着ないで仕事に行くことになる」と言っていました。
ときめきは、期待や喜びで胸躍る状態のこと。 引用: フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」
恋をする時「ときめく」という言葉がよく使われまが、私は日々Emmaに対してときめきの連続。けれど、モノに対してときめくorときめかないなんて意識したことはありませんでした。
それでも、よくよく考えてみると買った時は「あ!これ良い!かわいい!」と、ときめきに似た感覚はあったはずです。
コンマリさん曰く、
片付けに対してのときめきは、対象のモノを一生使っていきたいモノかどうかという事。
そして、モノに対しての”ときめき感度”はお片づけをして行く中で、高められるので心配無用とのこと。
確かにときめきから始った恋愛も交際が真剣になるにつれて、この人で本当にいいのか。家族になれるのか。一生添い遂げられるのかと考えます。
大量生産・大量消費が当たり前のような現代では、ファストファッションや100円ショップで手軽に気軽に特に何も考えもせず消費することが多いもの。
それが本当にときめき続けるための消費ならもちろん最高、けれど「安いから」「流行りだから」の理由だと、そのときめきは続かない可能性の方が高いのではないでしょうか。
お片づけをする時も、買い物をする時も、本当に”ときめき”を感じるものだけを選ぶようにすれば、自然とモノは整理されていきます。
今自分が持っている洋服を全て把握する
洋服の整理を始める時、自分の洋服をベッドの上に全て積み上げます。自分の持っている洋服を把握させるため。
一枚一枚、ときめくか否かを考え整理を進めます。
また、全ての洋服が見える状態で収納。つまりキレイに畳んだ洋服類は、縦に収納していきます。
洋服が見える状態だと、朝の忙しい時間も洋服が選びやすくなります。また、自分がどれだけの洋服を持っているかも把握できますよね。自分が持っている量を把握すれば、新しいものに消費すべきかどうかも見えてきます。
片付けを楽しむ。子どもも一緒に。
『Tidying Up with Marie Kondo』のエピソード1で、登場したフレンズ夫妻。(名前が素敵!) 結婚5年になるお二人には、二人の可愛い子どもたちがいます。
パートタイムで働きながら、フルタイムでママ、妻をしているレイチェルは、子育てをしながら片付けをして、家をキレイな状態に保つことを難しく感じています。
二人の子どもを持つコンマリさんは、寝る前に子どもたちと洗濯物を畳むことを習慣にしているそう。絵本を読み聞かせることのように。
もちろん、子どもなので邪魔することもあるけれど、そこは普通に注意するそう。何より、コンマリさん自身が片付けをすることがとても大好きで楽しんでいる様子を見ているので、子どもたちも興味津々なのだとか。
よくよく考えて見たら、コンマリさんのように自分がときめくモノだけに囲まれて生活していれば片付けを含めた普段の生活は楽しいし、なるべく長く使うためにモノを大切に丁寧に扱おうという気持ちになるはず。
自分が心地の良いものに囲まれているから余裕がある

コンマリさんに限らず、ミニマリストと呼ばれる人たちはたくさん世の中にいます。
コンマリさんやミニマリスト達に共通するのは、みんな本当に自分に必要なもの。そして、心地の良いものを使っているということ。コンマリさんの言葉を借りるなら、ときめくモノだけに囲まれている。
たくさんのモノに囲まれても、何だか物足りない、欲が満たされないのは、実は本当に必要なモノ、心地の良いモノに囲まれてもいない。だから、また消費に走ってしまうのかもしれません。
片付けをするにしても、新しく買い物をするにしても、自分にとって本当に必要か、大切か、心地良いか、ときめくか。しっかりモノと向き合うことで、生活を整えることはできるのではないでしょうか。