カルマの12の法則:その意味と重要性 #生活ヨガクラブ

カルマとは、日本語でいうところの「因果応報(いんがおうほう)」「自業自得」という言葉に当てはまる考え方です。目には見えないけれども、私たちの身の回りで起こっているシステムといったところでしょうか。

カルマを理解することは、わたしが小さいながらも「誰かの、何かのためになることをしたい」と思って日々活動していく中で、とても重要な役割を果たしています。

今回は、カルマとは何か、そしてカルマの12の法則についてなど、お話していきます。

カルマとは?

カルマは、ヒンドゥーー教、仏教、ジャイナ教といった東洋の宗教の中心的なテーマ。これらの宗教の中では「現世と前世での人の行いの総和であり、未来の存在における運命を決定すると見なされる」と定義されています。

紀元前800年から200年頃にヒンドゥー教の基礎を作ったウパニシャッドいうテキストの中には、「人間は欲望に従って行動し、その行動がカルマであることを明示している」と示されています。つまり、カルマとは良くも悪くも行動することということ。

やさしく学ぶYOGA哲学 ウパニシャッド

欲望との結びつきを断ち切るには、離俗、肉体の自己コントロール、瞑想、禁欲など、ヨガと呼ばれるような修行が必要で、最終的にはそれがカルマのサイクルをショートカットする方法なわけです。

少しむずかしい話になりますが、ヨガでは輪廻転生のサイクルが信じられています。そのサイクルでは、カルマは一生を超えるとさえ考えられており、理論的には、なぜ良い人に悪いことが起こるのか、逆に悪い人に良いことが起こるのかを説明することができますよね。

カルマの12の法則

カルマの12の法則とは?

カルマの12の法則とは、カルマが「守るべき」ルールのことです。

この12の法則を理解することで、「悪い」「重い」カルマの結果、人生のある分野で行き詰まるかもしれない理由を把握し、その重さから少しでも解放されることができるのです。

1. 大法則 / 原因と結果の法則

大法則はアーユルヴェーダでは「原因と結果の法則」とも呼ばれるもの。

本質的にはニュートンの「運動の第三法則」のように機能する、すべての行為には、等しく反対の反応があると言ったもの。

良い行いをすれば良い結果が返ってくるし、悪いことをすれば悪い結果が返ってくる。」というものです。

例えば、「頑張って運動を続ければ、ダイエットに成功する」「甘いものばかりを食べていれば、太るし肌も荒れるし、病気にもなる」というはシンプルでわかりやすい例ではないでしょうか。

2. 創造の法則

創造の法則はカルマとの関係が、わたしたちが創造している人生にどのように影響するかということを指しています。

もう少し噛み砕いて言うと、自分の望む現実を積極的に創造するのではなく、知らず知らずのうちに自分のカルマに影響されている場合もあるということです。

カルマについて浅はかな理解のままですとつい過去に囚われてしまうことが多いですが、「今目の前にある物事にどう反応するか」ということは、カルマを考える中で忘れてはいけない問題。なぜなら、カルマは過去だけの問題ではないから。過去だけでなく、未来のことでもあるということですね。

私たちは常に現実を創造するだけでなく、今後のカルマに影響を与える選択を突きつけられているということも忘れてはいけません。

3.謙虚の法

謙虚の法則は「謙虚」という言葉の意味を考えることで理解することができます。謙虚とは「自分の重要性を控えめに、あるいは低く見ること」。

まず、第一に良いカルマを引き寄せるためには謙虚さが必要でもあります。

また、自分に返ってきた悪いカルマを受け入れるにも、謙虚さが必要です。

4. 成長の法則

宇宙が常に膨張しているように、人間の意識も集団的、個人的な規模で膨張しています。

成長の法則は、人間として生まれてきたことがいかに稀有で貴重なことであるかということに関連しています。なぜなら、わたしたちには決断する機会、道徳的・倫理的選択をする機会があるから。

わたしたちにとって個人の成長がどんなものであれ、一人ひとりの一生は本当に大きな進歩を遂げることができるのだから、無駄にしないようにするという心構えを持つことが大切なんですよね。

5.責任の法則

責任の法則は、過去と未来の両方について、自分自身に責任を持たせることに関連します。

過去については、私たちが人生で行ってきたことはある時点から再び巡ってくることを思い起こさせます。そして、未来については、自分の人生において果たすべき義務があることを思い起こさせてくれます。

けれど、重要なのは、自分の責任や義務が何であるかを時間をかけて見極めることであって、それこそが、よく吟味された人生のポイントだとわたしは思っています。

6. つながりの法則

つながりの法則は、あらゆるものの相互関連性を強調するもの。私たちの感覚を超えたところで、すべての思考、行動、出来事が、何らかの形で他のあらゆるものとつながっている、というものです。

例えば、ジャイナ教の伝統では、私たちの魂は相互依存関係にあり、すべてを網羅する「ネットワーク」を形成していると考えられているそう。そして、自分のカルマが自分だけでなく、この集合的なネットワークに影響を与えていることを理解すれば、倫理の原理としてのカルマはより重要なものになるはず。

特に、環境保護などについては、倫理的な行動を促すものですよね。

7. フォーカスの法則

フォーカスの法則は、自分のエネルギーをどこに注いでいるか、何を基準に行動しているかといったこと。

「自分の周りにある物や人に、本当に最善を尽くすことができているか」「今、存在しているのだろうか」「マインドフルであるか」

これらの質問を自分に投げかけることで、どのようなエネルギーが自分の行動を実際に動かしているのかを明確にすることができます

8. 贈与と歓待の法

贈与と歓待の法は、献身的な行為、寛大さを養う行為と言い換えることができるかなと思います。

献身的な行為の一つは、両親や祖父母、年長者、先輩、上司、神さま、グルなど、自分が敬意を払っているものに対してもてなすこと。そして、寛大さを養う行為は、見返りを期待せず、無私の心でこれらのことを行うことです。

9. 今、ここの法則

一言で言うなら、マインドフルネス。つまり、今ここに集中するということです。

過去に囚われていると、今ここにいないことになる。同じように、未来志向が強すぎると、今この瞬間も見失ってしまいます。

なぜなら、わたしたちの行動は、未来に起こることを期待するのではなく、今この瞬間の明確な心によって、正しいことであるからこそ行われるべきものだから。

10.変化の法則

「狂気とは、同じことを何度も繰り返して、違う結果を期待することだ」と言ったのはアインシュタインですが、これはカルマの第10法則を要約する良い方法ではないでしょうか。

考え方、人間関係、生活環境など、私たちには常に何かを変える選択肢があります。この法則は、自分の現実を形成し、成長し、自分自身に責任を持つという考えとも関連していますが、変化に影響されるのではなく、変化を起こそうという誘いということですね。

11. 忍耐と報酬の法則

カルマが本当に世代を超えるものであるなら、善行や悪行の結果がすぐに現れないことは言うまでもありません。場合によっては、自分の良いカルマが来世に回ってくるかもしれないことを知り、不愉快に思うかもしれません。

大切なのは、蓄積された良いカルマによる長期的な報酬を得るための忍耐力ではないでしょうか。

12. 意義と感動の法則

最後の法則は、意義と感激の法則。

私たちは限りなく重要であるということをこの法則は教えてくれているとわたしは考えています。

私たちの貢献のひとつひとつは、一回では小さなことに見えるかもしれませんが、その意義を貫くことが何よりも大切。例えば、たった一人で環境活動をしたからと言って、その変化は限りなく小さく見えるかもしれません。けれど、大切なのは長い目で見ること。その意義を持続させることが、感動につながるということを覚えておきたいですよね。

わたしとカルマ

わたしがカルマという言葉に出会ったのは、日本で会社員をしていたもう12−3年前の話。ヨガはしていましたが、哲学なんて全く興味もなく、存在すら知りませんでした。

当時のわたしは会社説明会で「絶対にこの会社で働く」と恋した会社に就職したはいいものの、それまで知りもしなかった社会の厳しさを目の当たりにして精神的に落ち込んでいた時のことです。働くことは厳しかったけれど、上司や同僚には本当に巡られていて、カルマという言葉も特に仲の良かったカリフォルニア出身のDJ A(仮名)が教えてくれました。

小さいながら誰かのためになることがしたいと思い私なり活動を続けていく上で、このカルマという考え方を教えてくれた友人DJ Aには本当に感謝しています。こめかみを押さえながら苦痛な表情で「Karma, Karma(カルマ、カルマ)」と唱えていた彼と、唯一つながっていたFacebookから彼は姿を消してしまって、今は音信不通になってしまったけれど、今は良いカルマを引き寄せられていると良いなと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

シンガポール在住10年 文筆家/ヨガ講師/アーユルヴェーダアドバイザー  House of Emmaでは、毎日の暮らしの中でできるヨガとアーユルヴェーダの智慧をベースにした食事、美容、セルフケア、季節ごとの過ごし方などライフスタイルの提案をしています。