もう8ヶ月前のこと。私が慕っているヨガの師とのセッション中に大泣きしたことがありました。「今の気持ちは?」と聞かれて「罪悪感」と言う言葉が自然と口から出てきました。
先月中旬からシンガポールでは再び2度目のロックダウンとなり、不要不急以外はほぼおうちで過ごすようになり、5歳の娘と24時間過ごすようになってから早2週間。この生活を送る中で再び浮かび上がってきたのが「罪悪感」という言葉。
厄介に思えるこの感情を試行錯誤しながら向き合っていく中で一つの光が見えてきました。
罪悪感って何?

そもそもこの”罪悪感”って何なのでしょうか。
約20年にわたって1万5千件以上のカウンセリングを実践し年間100本の講座やセミナーを実施している人気心理カウンセラー・根本裕幸氏の著書『いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本』によると以下のように説明されています。
「罪悪感」とは、「自分が悪い」「自分のせいだ」と感じる感情のこと。
『いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本』より
根本氏によると、今自分が幸せではないと思っているのであれば、それは罪悪感に苛まれている可能性大とのこと。また、罪悪感という感情の最大の特徴は、自分が幸せになることと許さないように導くことだそう。
▼参考書籍: いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本

罪悪感の気づく方法

さて、ここからはわたしの経験談によるものです。
根本氏は著書の中で、明らかに人を傷つけたのであれば「わたし、罪悪感を感じる…」と分かるけれど、ほとんどの場合は罪悪感に対して無自覚な人が多いと言っています。
わたしが8ヶ月前のヨガセッションがきっかけである事柄に対して罪悪感を感じていると気づくまでに3−4年の歳月がかかっています。そして、最近私が気づいた罪悪感も今にはじまったものではなく、かなり前から私の奥底にあったもの。それがロックダウンをきっかけに浮かび上がっただけなのです。
では、どうやって気づけばいいのか。個人的には逃げなければ必ずその時期がやってくると思っています。わたしたちは日々の積み重ねで人は成長しています。だから、ヨガを練習しても、瞑想をしても、ジャーナリングをしても、ロックダウンの有無に関係なしにおうち時間を過ごしても、自分が準備が整うまでは、その自分の深い底に隠れている罪悪感(やその他の感情に)気づくことはないのではないかと思います。
一つキーポイントと思っているのが自己探求です。大小関係なしに罪悪感に気づくためのきっかけはそこら中に転がっていて、きっかけは人それぞれ。常に自分に向き合うことを忘れずに自己探求をしていれば、必ず自分の幸せを妨げようとしている罪悪感を見つけて向き合う時がくると私は思っています。
罪悪感と向き合った果に見えてきたもの

情報過多が余計な罪悪感を生む
人は多かれ少なかれ”罪悪感”を感じたことが一度や二度はあるはず。けれど、現代人の生活は時間に追われていることや情報の渦の中にいるからなのか罪悪感を感じる回数は年々増えてくるようにも思えます。
緊急の連絡さえも電報でしかできなかった時代から、いつの間にか一家に一台(以上)電話が備え付けられ、ワープロがパソコンになりメールが普及し、今やスマホなしには何もできない。便利になればなるほど、情報は溢れて、「あれもこれも大事」「あのケアもこのケアもやらないと」と急かされます。
「あれができていないと駄目なんだ。」「これもできていないと駄目なんだ」「お隣さんはこうなのに、自分はこうなんて…。」たくさんのものと繋がることで、感じることの必要のない罪悪感を自分に植え込んでいることが現代の人には多いように思えます。
余計なメールやラインやSNSを見ては色々反応する。時間は有限であり、そういったものに時間を割かなくても豊かに暮らしていけるはず。少なくとも週1−2回は生きていることを味わう・楽しむという時間を作ると余計な罪悪感を感じることも少なくなるかも知れません。
そして自分に必要な情報を取捨選択できるようになるとベスト!
罪悪感は悪ではない
罪悪感を持つことは決して悪いことではないとわたしは思っています。もちろん、すごく苦しかったり辛かったりするんですが、自分が快適でないと感じた時から「変化」は起こります。
また、もう一つ覚えておきたいのはもし他者に対して罪悪感を感じているのであれば、それは自分だけの問題ということ。
例えば、”仕事や家事など大人の都合でなかなか子どもを相手にしてあげられない”という罪悪感を感じているパパやママは多いと思います。(わたしももちろん感じます!)けれど、それって子どもの成長に繋がるチャンスでもあるのかも。子どもを強くしたり、一人遊びができるようになったり、その環境をどう楽しく過ごすかを考えるなど子どもの成長に欠かせない過程の一つとわたしは信じています。
そう思うと、もし他者に対して感じる罪悪感は自分や周りが成長する過程にも繋がるのかもしれません。
苦痛に向き合うことで幸せが得られる

最後にヨガのお話をしておきたいと思います。
ヨガの中で、苦痛に向き合うことで幸せになれるという教えがあります。決して簡単なことではありませんが、知らんぷりをせずにしっかり向き合えば大丈夫。時間はかかるかもしれませんが、浄化できる日は必ずやってきます。快適に過ごせる人が増えてくれば嬉しいです。
読書が苦手な人におすすめ『聴く読書』

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