母は一人旅。娘と夫の10日間で二人に起きた8つの変化

8月9日早朝。私は機内持ち込み用のスーツケースにありったけのヨガウェアを詰め込んで逃げるように1人で家を出ました。「たった10日間だから」当初はそう思っていましたが、”その日”が迫ってくるにつれて「やっぱりやめようか…」そう思ったこともありました。それでもこの10日間があったからこそ、今が人生で一番幸せと胸を張って言えるまでになったと思います。

10日間娘と離れようと思った理由

自分のため

2014年の話ではありますが、ハワイ在住のモデルの長谷川潤さん自身の子育て論に批判をくらったことがあります。

その内容と言うのが、幼い子どもをハワイに留守番させて自分は仕事で日本に行くことでことで子育ても(仕事を含む)自分のことも頑張れるという内容のもの。

当時は私は子どももいなかったし、長谷川潤ちゃんのファンということもあって、一般的なお母さんの子育てに対する価値観などに逆に疑問を抱いたことを鮮明に覚えています。

時を越えて、いざ自分が母親になった今現在はバッシングしたお母さんたちの気持ちも分かるし長谷川潤ちゃんの気持ちもよく分かります。特に自分のアイデンティティーをキープするという考え方については同感。

365日24時間母親として頑張るためには、どこかで力を抜いたり、母親とは別の顔(仕事の顔、女の子の顔など)、つまり自分のアイデンティティーを持つことも大切なのかもしれないなと、ワーキングマザーが多い国で子育てをしている私は感じています。

娘のため

とは言え、私はまだ母親になって3年の新米もいいところで、毎日トライアンドエラーの繰り返し。それでも、ここ最近よく感じることは子育てに正解はないということ。

夫と私は旅行中によく子育ての考え方の違いから衝突します。(なぜかいつも旅行中)イタリア旅行中にももちろんバトりました。その時に夫から言われたのが、『私が娘のためと思っていることも夫が娘のためと思っていることもどちらも間違いではない。ただ考え方が違うというだけ。』

つまり何が言いたいのかというと、周りの人が何と言おうとそれが正しいと思うのであれば自分を信じてやってみることだと私は思います。

幼い子どもと母親が少しの間離れるということは、母親だけでなく娘にとっても悪いことばかりではない。私は、10日間娘から離れることを決意した時、そう思いました。

実際、10日間を終えた今は娘、そして夫にもたくさんの良い変化が見られました。(マイナスなこともあったけれど)

インタビュー記事がよく批判の対象になるのは、本人が意図していない編集のされかたがあるからかもしれません。潤ちゃんのバッシング記事を読んでみると「私が、私が」という箇所に焦点が当たっていたことで火がついてしまったのかなとちょっと気の毒な気もしますが、もう何年も前の話なので気に触る方もいないかもしれませんね。

夫とため

そしてこの決断は夫のためでもありました。

家庭にもよるのかもしれませんが、我が家の娘は生まれた頃から「ママっ子」。もちろん夫のことも大好きですが、それでもいつもママが一番。夫は自営のため休みもマチマチで長い時間を一緒に過ごすことが難しく、(おそらく今が一番)かわいい時期の成長を見逃してしまうことも多々あるのが、妻としては気がかりでした。

私が短期間でもいなくなることで、物理的に夫が面倒を見なくてはいけな状況を作ることで貴重な体験ができると思ったのです。

出発前の不安をゼロにしてくれたもの

葛藤がなかった、心配はなかったと言えば嘘になります。また周りがどんな風に思うのかとということも気になりました。一般的な家庭であれば仕事でもないのに(将来への投資という意味では仕事だけれど)3歳の子供を置いて母親1人でバリに行くなん思う思いもつかないかもしれません。

全ての不安や葛藤をゼロにしてくれたのは、夫の「大丈夫っしょ」という一言。

私はヨガに集中すればいいだけ、実際離れてしまったら全ての重荷は夫にきます。全てを引っくるめてその本人が「できる」と言うのであればその言葉を信じようと思い不安はゼロに。

その後ママ友から「大丈夫?」と心配されても、「大丈夫!」と胸を張って言えるようになりました。

娘と夫の10日間。二人に起きた8つの変化

絆が強くなった

お互いの絆が強くなったと言うことは、この10日間の一番の成果と言えます。

10日間一緒に2人だけで過ごすまでは、全ての選択肢は「お母さんと一緒」。

幼稚園もお母さんと一緒に。

ご飯を食べるのもお母さん。

お風呂もお母さん。

休みの日も全部お母さん。

決して簡単ではなかった10日間を共に過ごした2人の絆は自然と強くなり、今ではお母さんもパパも平等に選択してくれるようになりました。

新しい価値観に触れれた

お母さんが「駄目」と言うことも、パパは「いいよ」と言うこともある。娘にとってパパとお母さんは違う考え方を持っていることに気づいた10日間だったと思います。

時にそのことに対して、不平等さや理不尽さを感じることもあるのかもしれません。それでも、娘にとってはみんな違っていいということを体験しながら理解できたのではないかなと思っています。

社会に出れば、いろんな価値観や考え方があって当たり前。違いや多様性に対応するためにも、子育て観を夫婦や家族間で全て合わせる必要もないのかもと私にとっても夫にとっても気付きが深められました。

遊びのバリエーションが増えた

私は横浜で生まれ育って、大学時代に留学で寮生活をした以外、結婚するまで実家で育ってきました。5つ上の兄がいます。

夫は、私よりも5つ年上。ニューヨークで生まれ、日本とトルコで育っています。そして正真正銘の一人っ子。高校時代から親とは離れて暮らしていたこともあり、かなり早い段階で独立しています。

生まれた年代も育った環境も、そして男と女という違いも、すべてが子どもとの遊び方に現れています。

私には到底考えもつかない遊びをこの10日間を通して体験した娘は、パパとした遊びを時折…いや、かなりの頻度で「やりたい!」と言い出します。私にもできることとできないことがあり、それもまた価値観の違いなので、「それはパパにお願いしてね。」と言うこともありますが、色々な遊びにチャレンジすることの面白さを知った娘にとっては世界が広がって良かったなと思っています。

一人遊びが上手くなった

英語と日本語を混ぜながら「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ」。

「何をしているの?」と聞くと、はにかんだ笑顔で「Shhhhhhhh!(シー!)」と言われます。

これは10日間のおかげなのか、そういうフェーズなのかどうかは分かりませんが、一人で楽しそうに遊んでいる我が子は可愛いということは間違いありません。

お手伝いをするようになった

娘が幼稚園に行っている間自宅で仕事をして家事をしている私とは違い、夫は娘が幼稚園に行っている最中は外で仕事。家事は娘が家にいる時にしかできません。

料理

掃除

洗濯物を畳む

これは娘がこの10日間でお手伝いができるようになったことです。夫が率先して娘に教え、一緒にやるようにしたそうです。3年前は、だーだーとよだれまみれで泣いてばかりいた子が、いつの間にかこんなこともあんなこともできるようになっていたことは夫にとっては感動の一言。

お手伝いをさせることは、効率が良いとはお世辞にも言えません。一人でやった方が手際良くできます。それでも娘と共同して家事をすることも娘の成長を見れるチャンス。そして何より、「できたー!」と嬉しそうにはしゃぐ娘を見ていると、できるようになってよかったなと思いました。

新しい出会い

母が連れて行く場所とパパが連れて行く場所は異なります。

土日でも仕事が入ることがあるパパは、娘を職場に連れて行くことも10日間の内に数回あったそうです。

お仕事相手がヨーロッパ人なので許されるのかもしれませんが、普段私と一緒にいる時には絶対に会わない人と会って、あやしてもらって娘にとっては良い刺激になったのではないでしょうか。

言葉が発達した

夫と二人でいる時の娘は英語ばかりをしゃべります。基本的には英語の方が楽なようですが、10日間はなるべく日本語をしゃべるように二人で頑張ったようです。

喋り方、また使う単語も、私と夫では変わります。日本語の単語帳の引き出しが増え複雑な文法でも喋れるようになりました。

世界が広がった

娘にとってはパパの価値観に触れることで新しい世界が広がりました。また夫にとっても、私の毎日の日常が触れることで普段私が手伝ってほしいこと、なるべく週休2日にしてほしいことの本当の理由が分かったと言ってくれました。(毎週休みが取れるかどうかは別として)。また娘の成長を間近で見れたことでエネルギーをもらえたとも言っています。

たった10日間。私はヨガばかりをしていた10日間なので、あっという間に過ぎました。娘と夫にとっては長かったかもしれません。それでも、私だけではなく二人にとっても世界も広がったことはこの10日間を体験できて本当に良かったと思える成果です。

娘と夫の10日間はおすすめできるか否か

一概には言えないのですが、もしできるのであれば是非やってほしいと思います。とは言え、家族の協力あってのこと。私の場合はただただ本当に恵まれていたから実現できたこと。ママがやる気でもパパが気が乗らない、仕事がどうしても折り合いがつかないというのであれば、始めからハードルを下げて週末の2日間から始めてみてもいいかもしれません。

夫は、「またやりたいなー」と言っています。

支えてくれている全ての人に感謝を

ヨガは一人でマットの上に立って、自分でポーズを取っていくものと思いがち。私も時々忘れてしまうのですが、本当は周りの支えがあってからこそできるものです。

今回の10日間私がヨガを深められたのは、講師の方や一緒にヨガを学んだ同士たち、そして夫と娘の力があったからこそ実現できました。

自分の仕事や自分の感情よりも、何よりもまず私の今後の人生が豊かなものになってほしいからと、送り出してくれた夫と娘には感謝しかありません。

ナマステ。

この10日間で得た学びや気付きを活かして、これからのサステイナブルな暮らしに活かしていきたいと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

シンガポール在住8年のライター/Webクリエイター/ヨガインストラクター(全米ヨガアライアンスRYT200保持)。3歳の娘 Emmaと夫と3人暮らし。Webを中心に、ファッション、ビューティー、ライフスタイル、旅行など幅広いジャンルに関する情報を発信。現在はWEBクリエイターとしてWEBサイトを運営、取材、執筆活動を行う傍ら、ヨガインストラクターとしても活動中。 2019年8月バリ島にて、全米ヨガアライアンス200時間取得予定。